若い人でも知っておくべき!デイケア(通所リハビリ)とデイサービス(通所介護)の違いを実際に働いている理学療法士の立場から解説。

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みなさん「デイケア」と「デイサービス」の違いをご存知ですか?デイサービスは通所介護とも言い、デイケアは通所リハビリとも言います。デイサービスっていうのはなんとなく聞いたことがある人が多いのではないでしょうか?でもデイケアって聞いたことがありますか?

多分デイケアは知らないって方も多いと思うので、デイサービスとの違いを実際にデイケアで働く私ぎゃんかめが理学療法士の立場から解説したいと思います。

カオス
カオス

私、介護関係の仕事じゃないし、まだ若いし、知る必要アル?

gyankame
gyankame

自分ではなく、親やおじいちゃんおばあちゃんがそのサービスを受ける時が来るよ。

カオス
カオス

あ、なるほどね。

そうです。自分は若いし、介護関係じゃないしと思っている方。自分ではなく、両親・祖父母がサービスを受ける対象になった時にそれくらいの知識がないと、ケアマネージャーに全部決められてしまいます。

この記事を読めば、
・デイケアとデイサービスのそれぞれの役割
・家族がデイケアとデイサービスで悩んだ時に選択してあげられる
・ネットでググっても出てこないデイケアとデイサービスの情報
を理解できるようになります。
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デイサービス(通所介護)とデイケア(通所リハビリ)の違いは何か?

医療で働いている人なら、知っていそうで以外と知らないデイサービスとデイケアの違いについて解説します。

デイサービス(通所介護)とは?

デイサービス(通所介護)とは、自宅で自立した日常生活を送れるよう、孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的としています。 

施設では、食事や入浴などの支援や、生活機能向上のための訓練を日帰りで提供します。自宅から施設までの送迎も行います。

要するに「家からデイまで送り迎えをしてくれて、食事したりお風呂に入ったり、運動して施設に入ることなく、できるだけ家で生活していけるようにお世話をしてくれるところ」という感じです。

デイケア(通所リハビリ)とは?

デイケア(通所リハビリ)は、自宅で自立した日常生活を送れるよう、 デイケア(通所リハビリ) の施設(老人保健施設、病院、診療所など)に通い、食事や入浴、生活機能向上のための訓練を日帰りで提供します。

要するに 「家からデイまで送り迎えをしてくれて、食事したりお風呂に入ったり、運動して施設に入ることなく、できるだけ家で生活していけるようにお世話をしてくれるところ」という感じです。

あれ?「デイサービスと一緒じゃん。」って思った人が大半でしょう。

黄色枠内の文章の違いも、「 施設(老人保健施設、病院、診療所など)に通い 」です。

でも実はここが大きな違いです。

医師との連携で見る違い

デイケアは施設( 老人保健施設、病院、診療所など )でサービスを受けることになります。つまり、医師が併設された施設内に居るという点です。医師が併設された施設に居るため、連携が図りやすいのも特徴です。

医師との連携割合はデイサービスとデイケアでは大きく異なります。

医師との連携状況
デイケアは医師との連携が「あり」が90.4%、デイサービスは17.2%であった 。

引用元:介護給付費分科会-介護報酬改定検証・研究委員会   第10回(H28.3.16)

そりゃ当然の結果ですよね。併設された施設にいるわけですから。

ここで本音

実際のところ、医師との連携が役に立っているか?

⇒正直微妙です。理由はよっぽど医師が介護分野に興味があったり、意識をしている施設や病院ならまだしも、併設施設にいるだけで全く関わってこない医師もいます。関わりがあるとすれば医師との協同で実施する会議の場くらい。

見抜くには?

⇒デイケアには医師との協同で行われる会議があります。そこに利用者に家族として参加するのですが、その時に医師が利用者の普段の様子をどれくらい知っているか?意見してくれるか?で簡単に見抜くことができます。

医師と関わりがないとリハビリの効果は少ないのか?

⇒厚生労働省の調査結果では「医師が関わる方が改善が得られた」との報告がありますが、現場の私からすると正直「そんなことはない」というのが本音です。医師がリハビリの内容にまで口出しできるほどリハビリに詳しい医師は少ないです。「リハビリの効果は良くも悪くもリハビリを実施する施術者個人のスキルに依存する」というのが本音です。

もちろん、医師がいることのメリットも当然あります。

①急変時の対応(応急処置や診断)が可能

②利用者の持病に対する医師としての病態解釈を聞ける(家族、職員ともに)

などですかね。

デイサービスとデイケアで運動をしてくれる人の違い

昨今のデイサービスの看板にも「リハビリ特化型」や「リハ~」みたいに書かれているものをよく目にします。リハビリという行為には独占権がないので、理学療法士や作業療法士以外にも使うことができます。ですが、リハビリを提供する人の職業はデイサービスとデイケアでは異なることが多いのが現状です。

デイケアでの運動は、デイサービスの「機能訓練」ではなく、医師の指示のもと「リハビリテーション」を受けることができます。その為、デイケアの方は大半がリハビリテーション専門職が配置されています。

一方でデイサービスは機能訓練指導員が機能訓練を実施します。

機能訓練指導員とは

日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者

→ 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、 准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師 の資格を有する者

引用元:介護給付費分科会-介護報酬改定検証・研究委員会   第10回(H28.3.16)

つまり、リハビリテーション専門職ではないことが多々あります。以下をご覧ください。

通所介護事業所の機能訓練指導員の資格は「看護職員」が65.6%であった。「理学療法 士」が11.5%、「作業療法士」が6.1%、「柔道整復師」が10.7%であった。

引用元:介護給付費分科会-介護報酬改定検証・研究委員会   第10回(H28.3.16)

この調査結果からも分かるように機能訓練指導員は「看護職員」であることが大半なのです。 あん摩マッサージ指圧師が機能訓練指導員として実施していることもあります。もはや「リハビリ」というものがよく分からない状況です。

ここで本音

実際のところ、リハビリはリハ専門職から受けた方が良いのか?

⇒これは間違いないです。ほぼ断言できます。確かに柔道整復師の方や、あん摩マッサージ指圧師 の方で筋骨格系や体の使い方に詳しい人もいます。しかし、はっきり言って准看護師さんや看護師さんにそれができるか?というと疑問です。別に看護師をバカにしているわけではありません。ただ「専門分野がある」ということです。

うちのデイサービスはリハビリ専門職を配置しています!」と言われたら?

⇒理学療法士を配置はしているが常勤ではない事業所もあります。つまり、週に1日の非常勤勤務の理学療法士がいるだけのデイサービスもあります。「毎日いるんですか?」と聞いてみて下さい。また、常勤であっても1人の理学療法士が30人も40人も診ていたら、どうしても1人あたりのリハビリ時間は短くなります。本当のところ1日で1人あたり20人を超えると厳しいでしょう。

では、リハビリをしたければデイケアなら間違い?

⇒矛盾しますが、デイケアなら必ずしも大丈夫というわけではありません。やはりリハビリの効果は残念ながら、担当してくれる施術者個人のスキルに左右されやすいのが現状です。しかし、やはりデイサービスに比べると、デイケアはリハビリ専門職が配置されていますのでデイケアよりは運動効果が見込めるのは間違いありません。

結局、デイサービスとデイケアそれぞれのメリット・デメリットまとめ

ここまでややデイサービスに不利な情報が多かったように思えますが、必ずしも全てがデイケアに劣っているわけではありません。最後はデイサービスとデイケアのそれぞれのメリット・デメリットを簡単にお話します。

デイサービスのメリット・デメリット

メリット

デイケアに比べて料金が安い

お祭りや、お食事会などの行事が多く退屈しにくい

簡単にこの2つがメリットです。①デイケアに比べて専門職の配置が義務化されていない為、人件費は安く、利用料金も安くなっています。

専門職の配置は義務化されていないですが、近年は「リハビリ特化型」の謳い文句でリハの専門職をしっかり配置してあるデイもあるので、そういったところに行けると料金も安い&専門職によるリハビリも受けられてお得になります。

②に関しては、デイサービスならではということではありませんが、デイケアに比べると比較的行事ごとを催していることが多いのはデイサービスです。理由としては、人員配置上、リハビリがメインではない分、行事や作業を通じて体を動かしたり、頭を使うことで認知症予防や体力の低下を予防しています。

デメリット

リハビリ特化と謳いながら、実施者は看護師や整復師、介護士である

医療知識に長けた職員が少なくなりがちで、日常・緊急時ともにやや不安

①のデメリットは前述したように人員基準によるリハ専門職の配置不足で起こります。実際非常勤の理学療法士が運動計画だけし、実施は介護士がマシーンで行うところも多々あります。

➁これも人員基準によるものと、デイケアのように併設された医療機関がないこと。日常の医療的管理は人員基準に含まれる看護師が行います。一人の看護師が様々な病気の全ての医療管理を実施するのは容易ではありません。やはりデイケアのように併設された医療機関がないのはこういった医療的管理の不足が起こりやすい状況であるのは仕方ありません。

デイケアのメリット・デメリット

メリット

①病院・クリニック・老健など医師が常駐する施設の併設から医療管理がしやすい

➁専門職によるリハビリを受けられる

①、➁ともに前述した通り、デイケアは医療寄りの通所施設です。リハビリの専門職による運動や医療的管理、また緊急時や日常的に医師の対応を受けることが可能ですので医療的管理が必要な病気をお持ちの方には安心できるようになっています。

※上記の本音で説明したように医師が併設された施設にいるにもかかわらず、全く普段の関わりがないことがあり、注意が必要です。

デメリット

①デイサービスに比べて料金が高い

この料金が高い理由もデイサービスに比べて人員基準が厳しいから。基本的に厚生労働省はデイケアは半年での利用卒業を促しています。しかし、半年もすれば利用者本人も慣れてくる頃で、そこから他のデイに行くことを嫌がるケースが多いのが現状です。

もちろんデイケアの経営上、利用を続けてくれることは嬉しいのですが、漫然とした利用は料金が高いデイケアではおすすめできません。

さいごに、結局どっちを使えば良いのか?

「デイを検討している人の状態や状況によって変わる」

長くなりましたが、結局は利用者が何をしてほしいか?によって大きく異なります。

デイサービスをおすすめする方

家族が日中、対象者を家で見ることが大変だから&不安だから

⇒特別医療管理が必要な持病がなければデイサービスで構いません。料金も安く、最長の預かり時間も9時間があります。

他者との交流目的

⇒完全にデイサービスをおすすめします。

デイケアをおすすめする方

持病が医療的管理が必要&リハビリで改善をしたい!

⇒デイケアです。特に脳神経系の疾患や難病指定を受けてる方はデイケアをおすすめします。以前こんなツイートをしました。

このようにやはり専門職でないと管理が難しい病気や症状もあります。個人的には脳卒中でも脳幹部や左脳の損傷をされている方は病状が複雑です。また、脊髄小脳変性症やパーキンソン病の方なども専門職のリハビリが必要だと思います。

このように使い分けをして適正なサービスを受けることができるように利用者自身やその家族もある程度のサービスの種類を知っておくことが大切です。

もし、知人や家族、自分が介護サービスを受けることで悩んでいる方がいましたら回答させていただきますので、Twitterへの質問をどうぞ!

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人生理学療法士だけじゃない。

コメント

  1. […] […]

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