終身雇用の保障がない現代で、理学療法士としての働き方と今できる2つの対策を解説

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2019年、トヨタ自動車の豊田章男社長が「現状のままでは終身雇用の継続が難しい」との見解を明かし、ニュースになりました。また、経団連の中西宏明会長も(日立製作所会長)「企業からみると(従業員を)一生雇い続ける保証書を持っているわけではない。制度疲労を起こしている。終身雇用を前提にすることが限界になっている」と相次いで発言。

終身雇用されて当然という考え方が崩壊してきています。こういったニュースを聞いて、医療業界は大丈夫!と言えますか?

現在のこういう風潮に

・理学療法士の将来は?

・終身雇用されないとすれば、今どうしたら良いのか?

と不安になる人も多いと思います。

答えとしては、こんな状況で取るべき行動は「個人で生きる力をつけること」もしくは「市場価値を上げる」ではないでしょうか?

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理学療法士の将来

理学療法士が発足して50年。実はうちの両親も理学療法士です。二人はバブル期の人間で、最も給料が高かった時期は総支給が50万円を超えていたそうです。

今のリハ業界では考えられない数字です。もちろんそこからは診療報酬の改定とともに年々下がっていったそうです。

では現在の理学療法士から将来を考えるとどうなるのでしょう?

今後の理学療法士の給料と職域は?

理学療法士の給料を医療機関や介護事業所で雇われながら雇い主に「上げてくれー!」と声を張り上げても何も変わりません。結局理学療法士1人が月に売り上げられる限度がある以上、支払われる給料にも限度があります。

だから国にリハビリによる診療報酬を上げてもらうか、理学療法士1人の需要を高める(=職域を増やす)しかありません。

例えば2019年の参議院議員選挙でも理学療法士として立候補した人は大敗。これを機にさらに理学療法士としての不安は増加しました。理由はこちらのハリ@geneの中の人さんのツイートからどうぞ。

結局、理学療法士として出馬した人たちはこの田中まさしさんも含め落選が相次ぎました。私は別に田中氏にこだわりはありません。しかし医療の在り方を決める中医協(中央社会保険医療協議会)に理学療法士が一人もいない現状には衝撃を受けました。

理学療法士がいない中医協でリハビリに関する決定までがされていることの危うさ…

そりゃ私も「人生理学療法士だけじゃない」なんてブログを運営していますが、本当に必要なところまでリハ職ではない人たちの議論だけで削られていくのは悔しいところではあり、今回の2019年参議院議員選挙には理学療法士に投票していました。

しかし今回の結果。。。 理学療法士の職域改善と給与アップを公約にしていた議員も落選の結果。これでは政治力による診療報酬の増加や職域の改善は期待が困難です。

じゃあ次回の国政選挙に期待するか?

現在(R1年)理学療法士の人数は約15万人前後。そりゃあその人数が団結すれば相当な投票数が得られます。しかし、過去の結果から見て平均年齢の若い理学療法士がこぞって選挙に投票しにいくとは考えにくいです。

これを見て下さい。

衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移のグラフ 詳細はPDFを参照

投票者は60歳までは年齢が若いほどに投票率が下がります。特に50歳代までは投票率は極めて低い結果となっています。

理学療法士の平均年齢は31.5歳(H27)です。会員数が15万人前後いてもこの投票率では、この先理学療法士の政界進出はなかなか厳しいのではないでしょうか?

政界進出が無ければ理学療法士の職域拡大は困難なものになるのは想像できます。職域が拡大しなければ、需要と供給のバランスは崩れ、給与が減少する可能性があります。

理学療法士の給料に関してはこちら⇓

リハビリ専門職(理学療法士)の給料は多いのか?少ないのか?理学療法士になって10年以上が経過した私が解説します。
私は理学療法士になって10年以上が経過しました。今回、リハビリ専門職の給料事情を正直にお話ししたいと思います。別に暴露!!とかそういう分けではなく、これからリハビリの専門職になろうかなと思っている方の参考になりたいわけです。正直、インター...

終身雇用は難しくなる

上記で説明したように、理学療法士の政界進出が中々進まずに職域の拡大ができない状況が続くと、やがて理学療法士人口の飽和から需要と供給のバランスが崩れます。現在の推測では2040年に供給は需要に対して1,5倍になると言われています。

そうなると転職はしづらくなり、一つの職場にしがみつこうとする人が増えてくるようになります。しかし、年々理学療法士の新人は増加するのに就職先が少なくなるとどうなるか…。

理学療法士の離職率に関してはこちら⇓

理学療法士の離職率は高いのか?
理学療法士の離職率は平成25~27年の調査において、医療機関においては10.2%、介護領域では18.8%となっています。離職率=職業や職場の評判と判断されますよね。そしてこれから理学療法士を目指す人にとっては自分の将来の仕事にすべ...

経営者は高給取りな役職者を長期間雇い続けることはしなくなるでしょう。早期退職依頼などが度々起こるようになると思います。

実は私の母親も25年くらい勤めた職場の経営改善に伴い、古くから勤めていた母親は高給取りであったことから病院の実権を持つ事務長から半強制的に自主退職に追い込まれました。

そりゃあ経営改善に必然な選択だとは今は思いますが、55歳での半ば強制的に退職させられた時は不憫でなりませんでした。これからの理学療法士の世界ではこのようなことが珍しくなく起こるようになってくると思います。

こういった終身雇用がされなくなる可能性がある時代に、理学療法士として今できることは何か?

個人で生きる力をつけること

これが答えだと思います。この個人で生きる力とは決して「独立しろ」とか、「フリーランスになれ」とか言っているわけではありません。

個人で生きる力をつけるということは?

この個人で生きる力をつけるということは、上記でも言ったように「独立しろ」とか、「フリーランスになれ」とかだけを指すわけではありません。

ようは「自分を、自分の人生の時間で生きれるようになること」だと思います。

この「自分の人生の時間で生きれるようになる」ということは大きく2つに分かれると思います。

①意識的な自立

➁金銭的な自立

この2つが重要です。

意識的な自立とは

意識的な自立とは、人間だれしも持ち得る「承認欲求」を自己に向けること。承認欲求は「他者承認」と「自己承認」に分かれます。

この「他者承認」とは、単純にいうと《他人の~に認められたい》と思う気持ちです。もう一つの「自己承認」は《自分で自分を認める》ということです。つまり、目標としている自分像に対して、今の自分を客観視し、どれくらい達成しているか?ちゃんと目標に向かって進めているか?と見ることです。

他者承認の欠点は「対象とする他者に認められたいばかりに、つい対象が望む姿に近づこうと行動し、他人の人生の時間で生きてしまうこと」です。もちろん他者承認の全てが悪い分けではありません。優秀な他者から認められ、その先の自分像に近づけるステップにできるのなら有益な思考方法だと思います。

しかし、認められたい他者もその人の人生の時間とともに考えが変わり、認めるポイントが変わる可能性があります。だから、漠然と認められたいと考えるのではなく、「優秀な他者の~の部分だけを身につけ認めてもらえるようにする」といったように短期的な目標をもつことが大事だと思います。

ややこしい言い方をしてしまいましたが、要するに「将来の自分はこうなりたい」と思える目標を持つことです。難しい目標でなくても構いません。「稼げるセラピストになりたい」とか「患者を治せる優秀なセラピストになりたい」とかのように漠然とした長期目標で最初は構いません。そしてその長期目標を達成するための短期目標を決めて実行すること。

ここで大事なのはその長期目標や中期・短期目標に「誰々と比べて」とか「誰々に認められる」とかのように他人を入れないこと。

こうしたブログを読んで、模索している点で優秀な人間だとは思いますが希代の天才ではないはずです。目標設定した自分と戦いましょう。

こういう思考を持てるようになると、もはや終身雇用はあまり関係なくなってきます。人に雇ってもらっていますが、それは自分が目標を達成するために今、身を置いている場所にすぎません。「本当に自分の目標を達成する為の場所がその職場しかできない」ということはないはずです。

金銭的な自立

もう一つの大事な自立は「金銭的自立」です。これが重要なのは誰しも分かっていると思います。金銭的な自立、すなわち収入に不満が無いようにすることです。簡単なことではありません。

理学療法士の年収は全国平均で406万円と言われています。

この理学療法士の年収を上げるのは簡単ではありません。年功序列制が強い日本の職場で限られた役職に就くか、大学教授や専門学校の教師になる、専属のトレーナーになる、また人手不足の施設や職場に就職希望して探し出すしか方法はありません。

自分の将来像が大学の教授や専門学校も教師ならば、その道に向かい自己研鑽を積めば良いでしょう。

しかし、大半の人は病院や施設で一生を終えるはずです。ですから、「金銭的な自立」を試みるのに理学療法士としての収入を上げる方法は一般的で誰でもできる方法ではないということです。

どうするか?単純に支出を下げるということです。誰でもできる支出の見直しは、

①携帯料金の見直し

⇒大手キャリア(docomo,au,Softbank)から格安SIMへ変更

大手キャリアの平均月額利用料金は約9000円で、格安SIMの平均月額利用料金は約3500円といわれています。これだけで月に約5500円も支出を減らせます。

➁保険料金の見直し

⇒貯蓄型から掛け捨てタイプに変更する

生命保険の月額世帯保険料の相場は、20代 1.95万円、30代 2.83万円、40代 3.22万円といわれています。一方私が入っている保険は妻と合わせて6000円程度。もちろん保険は自分の経済状況や家庭状況によるので一概にこれが正解とは言い難いのですが、貯蓄型は辞めることをおススメします。

厳密には保険会社に貯蓄性(運用益)を求めないということです。保険会社に運用まで求めるともちろん手数料を取られます。ですから運用は別(iDeCoやNISA)でしましょう。

iDeCoに関しての記事はこちら⇓

iDeCoの節税効果は日本の平均年収でいくらなのか説明します
みなさん節税効果があるiDeCo(個人型確定拠出年金)というものを聞いたことはあっても、自分が始めた時にいったい何円の節税になるのか気になっているのではないでしょうか?そんなiDeCoを始めていない方が月々もしくは年間何円の節税に...

私が参考にした本は主に以下の2冊です。これだけで大体保険会社の人が言っている意味が分かり、ある程度自分で良し悪しを判断できるようになります。

③不要な月額使用料金の見直し

⇒例えばNETFLIXやHuluなどの月額定額制VODサービス(ビデオオンデマンド)は一番安いAmazonプライムビデオに変える

これだけで月に500円安。馬鹿にしてはいけません。そりゃあAmazonプライムビデオはNETFLIXやHuluに比べると配信数が少ないなどの欠点はありますが、十分満足できるコンテンツ量です。ちなみにうちは、基本的にAmazonプライムを契約していて、どうしてもamazonプライム以外の映画などが観たい場合はNETFLIXやHuluは1か月無料視聴を期間を空けて交互に観たりします。

VODに関する記事はこちら⇓

ダウンタウン松本人志プレゼンツAmazon プライムオリジナル番組「ドキュメンタル」を無料で観る方法

④現金払いからクレジットカード払いorスマホ決済によるポイント還元

⇒現金払いを楽天カードなどのキャッシュカードやpaypayLINEpayで済ませる。

説明をしていてはキリがないジャンルです。単純に説明すると、現金払いはポイント還元なんて当然ありません。せいぜい各店のポイントカードのハンコが貰える程度。理学療法士なら年会費を楽天カードで払っている方が多いと思うのでせめて楽天カードで1%還元を受けてカード決済。もしくは昨今人気のスマホ決済(2019年現在は3~5%還元が多い)でポイント還元を受けましょう。

まだ理学療法士の年会費を現金払いしている方はこちらを参考に↓

理学療法士の協会費は楽天カードでの支払いにしないと圧倒的に損!【シンプル&徹底解説】
理学療法士は毎年1万人増加しています。そしてその全員では無いにしろ大半の方が最初に入会する理学療法士協会。一度入ってしまえば中々辞めるものではありません。その年会費の支払い方一つで今後の人生のマネーリテラシーが変わってくると思いま...

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(以下は税金の控除による支出見直し)

⑤ふるさと納税による寄付金控除

ふるさと納税は都道府県、市区町村への「寄附」です。
一般的な自治体への寄附は確定申告を行うことで、その寄附金額の一部が所得税及び住民税から控除されます。ですが、ふるさと納税では原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象となります。

全額控除される寄附金額には、収入や家族構成等に応じて一定の上限がありますので、確認が必要です。⇒上限金額を確認する。

このふるさと納税もiDeCo同様に概ね掛け金と寄付金の全額が所得控除の対象となっています。このような制度を使わない場合、勤め人で大半の方は年末調整の時期に職場の事務から渡される申告書に生命保険料の掛け金くらいから僅かな控除を受けるくらいではないでしょうか?

生命保険料の控除くらいでは月々の所得税にそんなに変化はありません。しかし、全額控除のiDeCoやふるさと納税なら少しは目に見えて変化があるのが分かると思います。

⑥iDeCoによる所得控除

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」とは、自分で作る年金制度です。iDeCoは日本在住の20歳以上60歳未満の方であれば、原則誰でも始めることが可能です。しかし、加入者の職業等によって上限金額が定められています。⇒参考はこちら
自分で毎月一定の金額を積み立て、定期預金・保険・投資信託といった金融商品で自分が運用して、60歳以降に年金または一時金で受け取ることができます。デメリットは「年金」であるために60歳になるまで引き出すことができません。

メリットである税制優遇として、

①積立金額すべて「所得控除」の対象で、所得税・住民税が節税できます。

➁運用で得た定期預金利息や投資信託運用益が「非課税」であること。

この2つが大きなメリットとなります。➁の運用益の非課税は長期投資であるためにすぐさま恩恵を感じられるものではありません。しかし①の所得控除は勤め人としてもらう給与から毎月控除された分が恩恵として感じられるようになります。

あと、デメリットとしてあげた60歳まで引き出すことが出来ない点も、他職金の補填として考えると助かります。医療職は退職金が少ないのも元々欠点でありますので、その補填として考えるといいでしょう。

以上の支出見直しは誰でもできます。

私自身これらの見直しで月に2万円ほど変わりました。人によっては5万円くらいは変わると思います。たった数万円と思う人もいるでしょうが、この数万円を理学療法士の給料で上げることは容易ではありません。

理学療法士のiDeCoに関する記事はこちら⇓

iDeCoは理学療法士も始めるべき理由
みなさん、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」をご存知ですか?iDeCoとは、自分で作る年金制度もしくは退職金の補填となる制度です。iDeCoは日本在住の20歳以上60歳未満の方であれば、原則誰でも始めることが可能です。何故...

最後に

今回解説した、終身雇用が保障されないこの時代に理学療法士としてできることでした。私の場合は今回説明した「意識の自立」と「金銭的自立」に加えて、このブログやYoutube投稿をしています。さらにはつみたてNISAでの貯蓄もしています。もちろんブログやYoutubeによる収益は今だほぼ無いに等しいですが、この行動は諦めない限りいつか結果が出ると信じています。

もちろん理学療法士としても諦めているわけではなく、認定資格を取得しに行ったり、自分個人の名前を憶えてもらうように外部に積極的に顔を出しに行ったりもしています。

今できること全てに手を出し、毎日に小さな目標を立てて取り組んでいます。この記事が少しでも同じ理学療法士やリハ職の人の役に立てれば幸いです。

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人生理学療法士だけじゃない。

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